日立のコードレス掃除機「パワかるスティック」は、人気を集めています。
その中でも、新型のPV-BL50Pと、ひとつ前のモデルPV-BL50Mは、見た目が似ているため違いが分かりにくいという声も多いです。
実際には、どちらも共通点が多い一方で、「価格」や「連続使用時間」に小さな差があります。
本記事では、日立公式情報や実際のユーザー評価をもとに、両モデルの特徴を中立的に整理し、それぞれのメリット・向いているタイプをわかりやすく紹介します。
購入を迷っている方は、比較の参考にしてみてください。
PV-BL50PとPV-BL50Mの概要

モデルの基本スペック比較
日立の「パワかるスティック」は、軽量ながら高い吸引力を実現したコードレス掃除機シリーズです。
ここで比較する PV-BL50P は2025年12月発売の最新モデル、PV-BL50M は2024年12月発売の型落ちモデルです。
どちらも本体の基本構造や付属品、バッテリー容量などの仕様は共通しており、軽さとパワーの両立をコンセプトに開発されています。
| 項目 | PV-BL50P(新型) | PV-BL50M(旧型) |
|---|---|---|
| 発売日 | 2025年12月6日 | 2024年12月7日 |
| 重量(スティック時) | 約1.4kg | 約1.4kg |
| 連続運転時間(標準) (自動) | 約40分 約8〜30分 | 約40分 約8〜40分 |
| 充電時間 | 約2時間 | 約2時間 |
| 駆動方式 | カセット式リチウムイオン電池 | 同左 |
| モーター | 小型ハイパワーファンモーター | 同左 |
| 菌の拭き取り機能 | なし | なし |
| 操作ボタンカラー | ベージュ | ベージュ |
| 参考価格(市場) | 約93,000円~ | 約40,000円~ |
両モデルの基本性能はほぼ同等で、主な違いは「連続使用時間」と価格差にあります。
主な特徴とメリット
両機種は共通して以下のような特徴を備えています。
- 軽量ボディ(約1.4kg):長時間使用しても腕が疲れにくい
- からまんブラシ:髪の毛やペットの毛が絡みにくくお手入れが簡単
- 3方向ごみくっきりライト:緑色LEDがゴミを明るく照らして見逃しを防ぐ
- ARおそうじアプリ対応:スマホで掃除軌跡を確認可能(両モデル対応)
- ワンタッチごみ捨て機構:ダストケースを開けるだけで手を汚さずに処理できる
このため、軽くてパワフル、扱いやすく清潔というシリーズの特徴は新旧モデルどちらを選んでもほぼ変わりません。
選ばれる理由とユーザーレビュー
PV-BL50シリーズは、実際のユーザーからも次のような評価が寄せられています。
良い評価
- 軽くて持ち運びしやすい
- 階段や高い棚もラクに掃除できる
- ブラシが絡まりにくく、髪の毛のお手入れが簡単
- ゴミの見えやすいライトが便利
気になる点
- 強モードの稼働音がやや大きめ
- 強モードの連続使用時間が短め(約8分)
特に旧モデルPV-BL50Mは、価格が半額以下という点から、「コスパ重視で選んで満足した」という声が多く見られます。
デザインと使いやすさの違い

外観デザインの違い
PV-BL50PとPV-BL50Mは、いずれもベージュカラーのシンプルなデザインで統一されています。
本体サイズや形状もほぼ同一で、並べて見ても大きな差はありません。
どちらも、ボタン部分の色味がより自然に本体と馴染み、全体として一体感のある印象になっています。
また、ボディの艶感や素材のマット仕上げも見直され、指紋や汚れがつきにくい工夫がされています。
PV-BL50PもPV-BL50Mもデザイン面で十分洗練され、「インテリアになじむ仕上がり」を意識したつくりです。
操作性と持ち運びの便利さ
どちらのモデルも、軽さと操作のしやすさがシリーズ共通の強みです。
スティック時で約1.4kg、ハンディ時では約0.97kgと非常に軽量で、階段や高い棚、カーテンレールの掃除なども片手でラクに行えます。
また、トリガーを握り続ける必要がないボタン式電源のため、指の疲れが少なく、連続使用時の負担を軽減できます。
ヘッドには自走機能が搭載されており、床面に軽く触れるだけでスムーズに前進。
高齢者や女性の方でも扱いやすいとレビューで好評です。
収納方法とスペースの考慮
両モデルとも、スタンド式充電台が標準付属しており、電源コードを抜き差しする手間なく立て掛けるだけで充電が始まります。
スタンド底面の安定性が高く、狭い場所にも設置しやすい点が評価されています。
また、壁掛け設置や収納棚への配置も想定されており、狭い部屋やワンルームでも圧迫感の少ないスリム設計です。
特にPV-BL50Pは、充電スタンドのケーブル取り回し部分が改善され、見た目のスッキリ感がやや向上しています。
吸引力と性能の違い

モーター性能の比較
PV-BL50PとPV-BL50Mの両モデルには、日立独自の小型ハイパワーファンモーターが搭載されています。
このモーターは、軽量設計を維持しながら効率的に空気の流れを生み出すことを目的に開発されたもので、両モデルの基本構造や性能は共通しています。
どちらもフローリングからカーペットまで幅広い床面に対応しており、日常の掃除で必要な吸引力を十分に発揮します。
なお、「モーターの回転数」や「風量効率」などの詳細な数値はメーカーから公表されていませんが、販売店やユーザーの評価では、両モデルの吸引感に体感的な差はほとんどないとされています。
したがって、モーター性能に関してはP・M両モデルとも実用上は同等と考えて問題ありません。
吸引力に関する比較と評価
PV-BL50PとPV-BL50Mの吸引性能については、メーカーの公表スペックおよび販売店レビューの傾向を比較すると、両モデルに明確な差は見られません。
吸引力はほぼ同等であり、どちらのモデルを選んでもフローリングやカーペット上のゴミをしっかり吸い取ることができます。
そのため、性能の比較はあくまで一般的な使用感や評価傾向を示したものとしてご覧ください。
PV-BL50Pは自動モード時に強モードへの切り替えが早くなる制御を採用しており、結果として運転時間が約8〜30分に抑えられています。
一方、PV-BL50Mは最大で約40分まで動作可能で、同じ環境下ではやや長く使用できる傾向があります。
吸引性能自体は同等ですが、電力配分の違いが運転時間の差として現れています。
フィルターとメンテナンスの違い
両モデルとも、ダストケース・ブラシ・フィルターをすべて水洗い可能です。
さらに、日立独自の「からまんプレス構造」により、吸引したゴミを圧縮してまとまりやすくし、ゴミ捨ての手間を軽減します。
メンテナンス性の共通ポイント
- からまんブラシ:髪の毛やペットの毛が絡みにくいループ形状
- ごみダッシュ:ボタンを押すだけで簡単ゴミ捨て
- フィルター:目詰まりしにくく、乾燥後も繰り返し使用可能
- 水洗い後の組み立てもワンタッチ構造
P・Mどちらもメンテナンス性は非常に高く、掃除機の清潔さを長く保てる点が高く評価されています。
菌の拭き取り機能と衛生性能の違い

除菌機能の有無
PV-BL50PとPV-BL50Mのどちらにも、「菌の拭き取り機能」や抗菌コートブラシなどの特殊な機能は搭載されていません。
一部では、旧モデルに除菌効果があるという情報も見られますが、日立公式サイトおよび主要販売店の仕様にはそのような記載はなく、両モデルとも共通の標準ブラシ構造を採用しています。
したがって、除菌機能の有無で選ぶ必要はありません。
衛生的に使うためには、使用後にダストケースやブラシを水洗いし、しっかり乾燥させるなどの基本的なメンテナンスを行うことが重要です。
衛生重視の人におすすめのモデル
衛生面を重視する場合は、「除菌機能があるかどうか」よりも、日々のお手入れのしやすさに注目するのが現実的です。
両モデルともに、ダストケース、ブラシ、フィルターを分解してすべて水洗いできる構造で、乾燥後も簡単に再組み立てできるよう設計されています。
また、からまんブラシを採用しているため髪の毛やホコリが絡みにくく、掃除後にブラシを頻繁に掃除しなくても清潔な状態を保ちやすいのが特徴です。
衛生面で大きな差はなく、どちらのモデルを選んでも、定期的に洗浄と乾燥を行うことで十分に清潔さを維持できます。
付属品とオプション品の特徴とその違い

標準の付属品一覧
PV-BL50PとPV-BL50Mの付属品は基本的に共通で、掃除に必要なアクセサリーがすべて同梱されています。
どちらのモデルにも、ハンディブラシ、伸縮すき間用吸口、布用ブラッシングヘッド、ほうきブラシ、スマホホルダー、延長パイプ、スタンド式充電台、ACアダプター、お手入れブラシの9点が付属します。
付属品の構成や使い勝手は両機種で変わらず、特にスタンド式充電台は電源接続がスムーズで収納も兼ねられる点が評価されています。
オプション品の特徴
両モデルに共通して使用できる別売オプションとして、交換用バッテリー(型番PV-BEH900-009)や、カーペット用の専用ブラシなどが販売されています。
これらのオプションは互換性があり、MモデルでもPモデルでも問題なく使用できます。
交換バッテリーを追加すれば、標準モードでの連続使用時間を約80分に延長できるため、広い部屋や複数フロアを一度に掃除する場合に便利です。
なお、バッテリーは着脱式なので、自分で簡単に交換できる設計です。
追加コストとその価値
オプション品の追加コストは、バッテリーが約1万2千円前後、ブラシ類が1,000~3,000円程度です。
どちらのモデルも本体価格を考慮すると、追加費用をかけて機能を拡張するよりも、標準セットのままで十分な性能を発揮できます。
PV-BL50PとPV-BL50Mは共通の付属品を採用しているため、コストパフォーマンスに差はほとんどありません。
必要に応じてバッテリーを追加する程度で、家庭用として長期間快適に使い続けられます。
付属品とオプションは両モデル共通で、実質的な違いはありません。
標準セットだけで日常の掃除には十分対応可能であり、必要に応じてバッテリーを追加することでさらに便利に使えます。
価格とコストパフォーマンス

市場価格の比較
PV-BL50PとPV-BL50Mの価格差は、シリーズの中で最も大きな違いです。
2025年11月時点の市場相場では、PV-BL50Pが約9万3千円前後、PV-BL50Mが約4万円前後で販売されており、Pモデルの方がほぼ倍近い価格となっています。
両モデルの基本性能や付属品がほぼ同じであることを考えると、この価格差はデザインの微調整や発売時期の違いによるものであり、性能面の優劣を示すものではありません。
型落ちモデルのMは在庫限りのことが多いですが、価格面では非常に魅力的です。
長期使用時のコスト分析
日立のパワかるスティックは、着脱式のバッテリーを採用しているため、長期間使用する際にはバッテリーの買い替えが唯一のランニングコストになります。
交換用バッテリーは約1万2千円前後で、一般的な使用頻度(週数回)であれば、2〜3年ほどで交換の目安とされています。
フィルターやブラシは水洗いして繰り返し使えるため、消耗品の買い替え頻度は少なく、長期的な維持費は低めです。
電気代についても、標準モードで1回40分の使用を想定した場合、1回あたりの電気代は約0.3円程度と非常に省エネです。
費用対効果の実際
性能がほぼ同一であることを踏まえると、コストパフォーマンスの面ではPV-BL50Mが優勢です。
自動モードでの運転時間もMモデルの方が最大で約10分長いため、広い部屋を一度に掃除したい人には効率的です。
一方、PV-BL50Pはパワー寄りの制御により、短時間で集中的に掃除するスタイルに適しています。
また、PV-BL50Pは最新ということもあり価格は高めですが、メーカー保証期間や部品供給の長さを重視したい人には適しています。
結果として、「価格を抑えて性能を求めるならMモデル」「サポートを含めて安心を求めるならPモデル」と整理できます。
PV-BL50Pは最新モデルゆえに高価ですが、保証やサポート面での安心感が強みです。
PV-BL50Mは性能が同等で価格が半分以下のため、コストパフォーマンスを重視する人に適しています。
どちらも維持費が低く、省エネ設計で長く使える点は共通です。
ユーザーのよくある質問(FAQ)

どちらを選ぶべきかの判断基準
PV-BL50PとPV-BL50Mのどちらを選ぶかは、主に「価格を重視するか」「サポートを重視するか」で決まります。
性能や使い勝手には大きな違いがないため、機能面よりも購入目的に合わせて選ぶのが現実的です。
コストを抑えて性能を確保したい場合はPV-BL50Mが適しており、長く使いたい、または新しい製品を選びたい人はPV-BL50Pを検討するとよいでしょう。
どちらも軽くて操作しやすく、家庭用掃除機として十分な性能を備えています。
アフターサービスと保証内容
両モデルとも、日立の通常保証(購入日から1年間)が適用されます。
さらに、家電量販店や販売サイトによっては、延長保証サービス(3〜5年)を追加できる場合もあります。
PV-BL50Pは発売直後のモデルであるため、部品の供給期間や修理対応期間がより長く設定されており、長期使用の安心感が強い点が特徴です。
PV-BL50Mはすでに型落ちモデルですが、日立が公式サポート対象として扱っている間は修理対応も受けられます。
保証やメンテナンスを重視する場合は、Pモデルがより有利です。
使用時のトラブルシューティング
使用中に吸引力が低下したり、動作音が大きくなった場合は、ダストケースやフィルターの目詰まりを確認するのが基本です。
これらの部品はすべて水洗いできるため、ホコリをしっかり落として乾燥させることで多くのトラブルは解消します。
また、バッテリーの持続時間が短く感じる場合は、満充電後に放電を繰り返してリフレッシュする方法や、必要に応じて交換バッテリーを使用するのがおすすめです。
自走ヘッドが動かない場合は、ブラシの回転部に髪の毛や糸くずが絡んでいないかを確認し、定期的に清掃することで故障を防げます。
まとめ:PV-BL50PとPV-BL50Mはどっち?

選択のポイントとアドバイス
PV-BL50PとPV-BL50Mは、軽さや吸引力、メンテナンス性といった基本性能がほぼ共通しており、どちらを選んでも使い勝手の良さに大きな差はありません。
選択の基準となるのは、主に「価格」と「サポート体制」です。
コストを抑えて性能を重視するならPV-BL50Mが適しており、長く使いたいならPV-BL50Pが向いています。
両モデルともに掃除の負担を減らし、日々の家事を快適にしてくれる点では共通しているため、自分の生活スタイルや予算に合った方を選ぶのが一番のポイントです。
最終的な推奨モデル
性能が同等であることを考えると、現時点ではPV-BL50Mのコストパフォーマンスが非常に高く、在庫があるうちはおすすめしやすいモデルといえます。
一方で、PV-BL50Pは新しいモデルとしてサポート期間が長く、保証や部品供給面での安心感があるため、長期的な使用を想定する場合に向いています。
どちらも「軽くてパワフル」というシリーズの強みをしっかり継承しており、ユーザーがどの要素を重視するかによって最適な選択が変わります。
今後のアップデートと期待
今後の日立のパワかるスティックシリーズでは、ARおそうじアプリのさらなる進化や、より効率的な吸引制御の強化が期待されています。
特にアプリ連携機能はすでに両モデルに対応しており、ソフトウェアアップデートによって機能が継続的に改善される可能性があります。
掃除機としての完成度は現行モデルでも非常に高いため、次の新シリーズでは静音性や運転時間の向上など、より快適な使用感が加わることが予想されます。
PV-BL50PとPV-BL50Mは、性能面ではほぼ同等でありながら価格に大きな差があります。
コストを重視するならPV-BL50M、最新モデルのサポートと安心感を重視するならPV-BL50Pを選ぶと良いでしょう。
どちらを選んでも、軽量で扱いやすく、日々の掃除を楽にしてくれる信頼性の高い一台です。

