乾燥が気になる季節になると、室内環境を整えるために加湿器の導入を検討する方が増えてきます。
特にスチーム式加湿器は、水を沸とうさせて加湿する仕組みのため、清潔さを重視したい方に選ばれることが多い方式です。
象印マホービンのスチーム式加湿器は、フィルター不要でお手入れがしやすく、安全面にも配慮された設計が特徴です。
中でもEE-DF35とEE-MB20は、同じシリーズでありながら、対応する部屋の広さや搭載機能に違いがあります。
この記事では、両モデルの仕様や特徴を客観的に整理し、使用シーン別にどちらが適しているかを分かりやすく解説します。
「リビング向けか、個室向けか」といった視点で、後悔しにくい選び方を一緒に確認していきましょう。
▶EE-DF35:楽天|Amazon
▶EE-MB20:楽天|Amazon
スチーム加湿器の進化とは?

スチーム加湿器の基本と役割
スチーム加湿器は、水を加熱して蒸気を発生させ、その蒸気を室内に放出することで湿度を保つ加湿器です。
水を一度沸とうさせる構造のため、加湿方式の中でも清潔さに配慮されたタイプとして知られています。
近年のスチーム式加湿器は、ただ蒸気を出すだけでなく、蒸気の温度を下げる工夫や、安全性を高める構造が取り入れられています。
例えば、吹き出し口の蒸気温度を一定程度まで下げる設計や、転倒時の湯もれを抑える仕組みなどが代表的です。
室内の湿度を適切に保つことは、快適な生活環境づくりの一要素とされていますが、使用にあたっては部屋の広さや使用時間を考慮し、無理のない範囲で取り入れることが大切です。
加湿器選びの重要性
加湿器は、設置する部屋の広さや生活スタイルに合っていないと、使いにくさを感じる原因になることがあります。
加湿量が大きすぎると結露が気になる場合があり、反対に小さすぎると十分な加湿が得られないこともあります。
また、給水のしやすさや日常的なお手入れの手間も、長く使い続けるうえでは重要なポイントです。
特に毎日使用する場合は、「フィルター交換が必要かどうか」「掃除の頻度はどれくらいか」といった点が負担にならないかを確認しておく必要があります。
安全面についても、チャイルドロックや転倒防止構造などの有無は、家庭環境によっては大切な判断材料になります。
こうした要素を総合的に考えることが、加湿器選びで後悔しにくくするための基本と言えるでしょう。
EE-DF35とEE-MB20の比較の目的
象印のスチーム式加湿器であるEE-DF35とEE-MB20は、同じスチーム式でありながら、想定されている使用環境や機能構成が異なります。
EE-DF35は、比較的広い部屋での使用を想定したモデルで、自動運転や湿度モニターなどの機能が搭載されています。
一方、EE-MB20は、個室やワンルームなど限られたスペースで使いやすいよう、コンパクトさとシンプルな操作性を重視したモデルです。
本記事では、どちらが「優れているか」を決めるのではなく、どのような使い方に向いているかという視点で両モデルを整理します。
使用する部屋や生活スタイルに合った選択ができるよう、次章以降で具体的な違いを見ていきます。
EE-DF35とEE-MB20の特徴

モデル別の基本性能
EE-DF35とEE-MB20はいずれも象印のスチーム式加湿器で、水を沸とうさせて発生させた蒸気で加湿する方式を採用しています。
そのため、加湿の仕組み自体は共通していますが、加湿量や対応できる部屋の広さ、搭載機能に違いがあります。
EE-DF35は、定格加湿能力が約350mL/hで、木造和室では〜6畳、プレハブ洋室では〜10畳が目安とされています。
一方EE-MB20は、加湿能力が約200mL/hで、木造和室〜3畳、プレハブ洋室〜6畳程度が想定されています。
このように、EE-DF35はリビングや広めの寝室向け、EE-MB20は個室やワンルーム向けと、使用空間の想定サイズが明確に分かれている点が基本性能上の大きな違いです。
それぞれの仕様やサイズ感は、販売ページの情報も参考になります。
▶EE-DF35(広めの部屋向け)→ 楽天|Amazon
▶EE-MB20(個室向け)→ 楽天|Amazon
給水と手入れのしやすさ
両モデルとも、フィルターを使用しない構造を採用しており、定期的なフィルター交換が不要です。
給水タンクはフッ素加工された広口容器となっており、内部に手を入れて拭きやすく、日常的なお手入れがしやすい設計です。
給水方法もシンプルで、上ぶたを開けて水を注ぐだけの構造となっています。
また、使用後に残ったお湯を捨てやすい点も、日常的に使ううえでは便利なポイントです。
さらに、両モデルには「クエン酸洗浄モード」が搭載されています。
これは、クエン酸を溶かした水を使って内部を洗浄するためのモードで、定期的なお手入れを簡単に行えるよう配慮された機能です。
内部構造の違いと利点
EE-DF35とEE-MB20はいずれも、沸とうした蒸気をそのまま放出するのではなく、独自の冷却構造によって蒸気温度を約65℃まで下げてから吹き出す設計になっています。
これは、安全性に配慮した象印独自の構造上の工夫と言えます。
一方で、内部構造や制御の考え方には違いがあります。
EE-DF35は、湿度センサーと室温センサーを使って運転を制御する自動加湿機能を搭載しており、部屋の状態に応じて加湿量を調整します。
対してEE-MB20は、湿度に応じた自動制御は行わず、選択した運転モードで一定量の加湿を続けるシンプルな構造です。
その分、操作が分かりやすく、機械操作が苦手な方にも扱いやすい点が利点となっています。
加湿とサイズの関係

加湿器と部屋のサイズ
加湿器を選ぶ際に重要なポイントのひとつが、部屋の広さに対して適切な加湿能力かどうかです。
加湿能力が部屋のサイズに合っていない場合、十分な加湿を感じにくかったり、反対に湿度が上がりすぎてしまう可能性もあります。
一般的に、加湿器には「適用床面積の目安」が設定されており、これは一定の条件下で使用した場合の参考値とされています。
実際の加湿範囲は、室温・換気状況・建物の構造などによって変わるため、あくまで目安として捉えることが大切です。
そのため、使用する部屋の広さだけでなく、どの時間帯に、どのくらいの時間使うのかといった生活スタイルも合わせて考えると、ミスマッチが起こりにくくなります。
EE-DF35の加湿性能
EE-DF35は、定格加湿能力が約350mL/hとされており、木造和室では〜6畳、プレハブ洋室では〜10畳が使用の目安とされています。
このモデルは、湿度センサーと室温センサーを使った自動加湿機能を搭載している点が特徴です。
「しっかり・標準・ひかえめ」の3段階から運転モードを選択でき、室内の状態に応じて加湿量を調整します。
そのため、比較的広い空間で長時間使用する場合や、「加湿しすぎないように調整したい」「湿度の変化を把握しながら使いたい」といったニーズに向いているモデルと言えるでしょう。
EE-MB20の適応範囲
EE-MB20の定格加湿能力は約200mL/hで、木造和室では〜3畳、プレハブ洋室では〜6畳程度が使用の目安とされています。
このモデルは、湿度センサーによる自動制御は行わず、選択した運転モード(標準・静音)で一定量の加湿を続けるシンプルな設計です。
そのため、ワンルームや寝室、書斎など、比較的コンパクトな空間での使用に適しています。
部屋のサイズが小さい場合や、「操作をできるだけ簡単にしたい」という方には、扱いやすい選択肢となるでしょう。
手入れやすさで選ぶ

内部の清潔さを保つ方法
スチーム式加湿器を長く使ううえでは、内部を清潔な状態に保つことが大切です。
EE-DF35とEE-MB20はいずれも、水を沸とうさせる構造を採用しており、加湿方式の特性として雑菌が繁殖しにくい点に配慮されています。
ただし、使用を続けると水に含まれるミネラル分が内部に付着することがあるため、定期的なお手入れが推奨されています。
両モデルには「クエン酸洗浄モード」が搭載されており、クエン酸を溶かした水を入れて運転することで、内部を洗浄しやすくなっています。
このような専用モードを活用することで、日常的なお手入れの負担を抑えつつ、清潔な状態を維持しやすくなります。
手入れの頻度やポイント
お手入れの頻度は、使用環境や水質によって異なりますが、
一般的には、給水タンクの拭き取りはこまめに行い、クエン酸洗浄は汚れが気になり始めたタイミングで行うとよいとされています。
EE-DF35とEE-MB20はいずれもフィルターを使用しない構造のため、
「フィルター掃除や交換が必要ない」という点は、日常的な手間を減らしたい方にとってメリットと言えるでしょう。
また、広口容器のため、内部を目視で確認しやすく、汚れに気づきやすい点も手入れのしやすさにつながっています。
給水の簡便さ
給水のしやすさも、使い続けるうえで重要なポイントです。
両モデルとも、上ぶたを開けて直接水を注ぐシンプルな構造となっており、複雑な操作は必要ありません。
EE-DF35はタンク容量が約3.0Lと大きめのため、使用条件によっては給水回数を抑えやすい点が特徴です。
一方、EE-MB20は約1.8Lと容量は控えめですが、本体が軽く扱いやすいため、給水作業自体の負担は比較的少ないと言えます。
どちらも水位線が付いており、運転時間の目安に合わせて給水量を調整しやすい設計となっています。
ユーザーの体験談

EE-DF35の使用レビュー
EE-DF35を使用している人の声として多く見られるのは、「リビングなど広めの部屋でも加湿量に余裕を感じやすい」という点です。
加湿能力が比較的高く、タンク容量も大きいため、給水回数が少なくて済む点を評価する声があります。
また、自動加湿機能については、「湿度を細かく気にしなくても運転を任せられるのが便利」「ランプで部屋の状態が分かるので安心感がある」といった意見が見受けられます。
一方で、本体サイズがやや大きめなため、「設置スペースは事前に確認したほうがよい」「湯沸かし時の音は気になる場合があるが、音セーブモードで軽減できた」といった現実的な感想もあります。
総じて、機能性を重視する人向けのモデルとして受け止められている傾向があります。
EE-MB20の実際のレビュー
EE-MB20については、「コンパクトで置き場所に困らない」「操作がシンプルで分かりやすい」といった点が評価されることが多いようです。
特に寝室や書斎などで使用している人からは、「静音モードでは運転音が気になりにくい」「就寝中でも使いやすい」といった声が見られます。
ただし、沸とう時には音が発生するため、使用開始時のタイミングによっては注意が必要と感じる人もいます。
加湿量については、「個室では十分に感じるが、広い部屋では物足りない」といった意見があり、適用床面積の目安を守って使うことが重要だと分かります。
全体としては、必要最低限の機能で扱いやすいモデルとして評価されている傾向です。
よくある質問(FAQ)

Q1. スチーム式加湿器は他の方式と何が違いますか?
スチーム式は水を沸とうさせて蒸気を発生させる方式です。
仕組みがシンプルで、清潔さに配慮されている点が特徴とされています。
ただし、方式ごとに特性が異なるため、使用環境に合った選択が大切です。
Q2. スチーム式は電気代が高くなりますか?
加熱工程があるため、消費電力は高めになる傾向があります。
ただし、使用時間や運転モードによって実際の電気代は変わります。
必要に応じて運転モードを調整すると、無理なく使えます。
Q3. 子どもやペットがいる家庭でも使えますか?
EE-DF35・EE-MB20は、チャイルドロックや転倒防止構造など、安全性に配慮した設計です。
一方で、蒸気が出る家電のため、設置場所や使用方法には注意が必要です。
必ず取扱説明書を確認してください。
Q4. 加湿しすぎになる心配はありませんか?
部屋の広さや換気状況によって、加湿の感じ方は異なります。
EE-DF35は自動加湿機能を備えており、過度な加湿を抑える設計です。
EE-MB20は使用時間や運転モードの調整がポイントになります。
Q5. お手入れはどれくらいの頻度で必要ですか?
日常的にはタンク内部を拭く程度で問題ありません。
汚れが気になった場合は、クエン酸洗浄モードの使用が推奨されています。
詳細はメーカーの案内に従ってください。
結論:選ぶべきモデルは?

自分のライフスタイルに合った選択
EE-DF35とEE-MB20は、どちらも象印のスチーム式加湿器として、清潔さや安全性に配慮した共通の設計を持っています。
そのうえで、使用する部屋の広さや求める機能の違いによって、向いているモデルが分かれます。
EE-DF35は、比較的広い部屋での使用を想定しており、自動加湿機能や湿度モニター、入・切タイマーなど、快適性を高める機能が充実しています。
リビングや寝室など、長時間使用する空間で「加湿量と使い勝手のバランス」を重視したい方に向いているでしょう。
一方、EE-MB20は、コンパクトなサイズとシンプルな操作性が特徴です。
個室やワンルームなど限られたスペースで使いたい場合や、必要最低限の機能で分かりやすく使えるモデルを探している方に適しています。
どちらが優れているかではなく、生活環境に合っているかどうかを基準に選ぶことが、満足度につながりやすいポイントです。
まとめと今後の展望
スチーム式加湿器は、加湿方式の特性から清潔さに配慮された構造を持ち、近年は安全性や使いやすさにも工夫が重ねられています。
EE-DF35とEE-MB20は、その流れを反映した最新モデルであり、フィルター不要、広口容器、クエン酸洗浄モードなど、日常的に使いやすい設計が共通しています。
今後も、生活スタイルの多様化に合わせて、「自動制御を重視するモデル」や「シンプルで省スペースなモデル」といった選択肢は、さらに細分化されていくと考えられます。
本記事の内容が、加湿器選びを検討する際の参考情報のひとつとして役立てば幸いです。

